これから始める!エギングエキスパート養成講座 その6
今日のお題;エギングの利点って?
その前に・・・
14日火曜日の福江市内の釣果情報です。
北西風10m!うねり、白波はともかく、風が猛烈で糸ふけが飛ばされ、キャストした瞬間に
100mほどラインが飛び出してゆきます。この日はラインを0.8号に変更したので、1.0号の時より
飛ばされにくいはずなのですが!なんで僕が福江に帰ると荒れるんだ!
とにもかくにも、エギを放り投げ、着水した瞬間に猛スピードで糸ふけを回収します。
この間にどうしてもエギが2m位は手前に来てしまうのですが、何とか糸ふけを回収することは
できそうです。だいたい巻き終わったら、ロッドの先を海中に突っ込み、ラインをフリーにします。
こうするとラインが海面にへばりつき、これ以上飛ばされることはありません。
通常の沈下時間が40秒ですが、海面を這うラインの抵抗を考慮し、この日は60秒取ります。
勿論こんな日は上段ではジャーク(エギを跳ねる)できません。下段でのジャークのみです。
最初にぐいぐいとエギをはねさせてみると、なんだかロッドに掛かる風の抵抗より重たい気がします。
こういう時は着底なんてわかる訳が無いので、よく根掛りするのですが、こいつは根ではなく
反撃しています。やたっ!1ジャークでヒットしてしまいました。
サイズはバネバカリで計れない500g以下です。うむむ・・・
もう一度エギを放り込みます。勿論風上に10m程度移動して、それから放ることにします。
沈下を待つ間、糸ふけが流された方向に少し移動し、糸ふけのループの影響を相殺します。
今回は5~6回ジャークした後、ロッドを煽ると ぐにゅ!とイカサマの感触がしました。
これまた、500g以下です・・・
不思議なことに、暴風の中釣りをしているのですが、ヒットが続くと全く寒さを感じなく
なってきます。
この後も1キャスト1ヒット状態が続き・・・
ギャフに噛り付くイカ。やめてー
ロリかよ
どうにも・・・
暴風の下ではジャークの強弱を付けるなどといった贅沢なことは行うことすらできないので
サイズを選べないのが残念なのですが、あまりサイズサイズといっても彼等に申し訳ないですので
これにて帰宅することにしました。
使用エギ エギ王LIVE #3.5 金杉なんとかカラー
それにしても。
帰宅しようと、キープのイカサマを1.5kg程入れておいた小さいバケツが、どうやら暴風で
吹き飛んだようです。周囲にはイカが撒き散らかされ、バケツは結んでおいた紐のおかげで
100m位ぶっ飛んだところで引っ掛かっていました。今度は穏やかな時に釣りがしたいです。
収穫だったのは、沖合いに恐らくキビナゴが固まっているという自分の勘が的中したことです。
この状態になるとイカが異常なくらい連打します。エギを動かさず一箇所でネチネチ攻略できれば
大型の打率がアップするようになるに違いありません。
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さて、本題のコラムです。本日のお題は「エギングの利点って?」です。
エギングを始めて間もない頃は、どうしても「ニセモノの」エギで釣れるという確信が持てないものです。
餌のほうが圧倒的に釣れるように思えるに違いありません。ヤエン釣りをするかたわら、エギを投げる
「ヤエンエギンガー」も、その迷いの表れなのかもしれません。
しかし!エギングには餌釣りを遥かに凌ぐ、素晴らしい利点があるのです!
それは「機動性」です。
一箇所に投げたらその場で延々と粘る、いや一箇所に腰を据えたらおいそれとは動けない餌釣りと違い
エギングは1キャストが終わり次第どんどん移動できるのです。
これがなぜそれほどの利点といえるのでしょうか。
具体的な例で考えてみましょう。
イカは目がいいです。勿論暗闇でも見えています。
イカの視程は10m~15m前後であるといわれています。仮に10mまで見えるとすると
餌つりの場合、餌の周囲10mの円内のイカにアピールできる、ということになります。
(通常の餌釣りの場合同様、餌は着水点に留まるものとします)
しかし、エギングの場合は、着水点から足元までの20mの帯状領域、仮に50m投げたとすると
約1000㎡の領域を一回のキャストでアピールできるということになります。
一回のキャスト、ほぼ5分足らずで、です。
餌の周囲10mの円の面積は314㎡ですから、5分間のうちに餌釣りの場合の3倍強の面積を
攻略できるわけです。イカに遭遇する確率も3倍強です。
これで1時間移動しながら探っていった場合を考えてみてください。
1回の攻略を5分とすると、1時間で12回キャストするわけです。
攻略面積は1000x12=12,000㎡!なんと餌釣りの場合の40倍の確率であり、40倍の攻略範囲でも
あるわけです。
ですから、昔から「ルアー釣りは足で釣れ」といわれますように、どんどん移動しながら新鮮なエリア
広範囲を探っていくことはイカと出会う上で大変効果があるのです。
どんどん出掛けていって移動して、出会いの機会を増やしましょう!(なんだか婚活サイトみたいな)
次々に新しいポイントにエギを投げ込むことによって、非常に多くの情報を収集することができますし
得られた情報について継続的に考慮していくことで、ポイントを見極める目が養われます。
一箇所からあまり動かない方も良く見かけますが、潮流が速くて次から次にイカがやってくる場合や
イカが溜まっている場合、或いは釣れる確信が非常に高い場合以外は、動かないことは非常に効率が
悪いですし、エギングの利点をみずから潰しているようなものです。
反応を確かめたい場合等は3回投げて反応がなかったら、もうそこには居ないと考えて場所を変える
ほうがイカに出会えます。自分の場合はよほど一箇所に固まっていない限り、同じコースを通すことは
ありません。2回目は5mずらして、3回目は更に5mずらして・・・と常に動いています。
それでも、「一回でエギに喰い付いてこないイカも居るのでは」という意見もあるかもしれません。
春の巨大イカなど、こういうイカをじりじり陥すのもまた一興ですが、そういうこだわりがないの
でしたら、気難しいイカは放っておいて、食い気のあるイカにどんどん会いに行ったほうが
最終的に漁獲量は上回ります。エギングは竿とリールとエギだけです。その身軽さ、機動力を生かして
ジャンジャンイカを探しましょう。
まとめ
3回投げたら即移動!それで喰わないイカは、自分には縁の無いイカだ!
次回のテーマは「五感をフル稼働してイカに挑む!」です。
感覚を研ぎ澄ますと、普段見落としてしまうようなことにも気がつくようになります。
これをエギングに生かしましょう!状況に迅速に、そして的確に対応できるようになります。
(鍵師)