エギングコラム5

鍵さん

2010年12月14日 13:10

これから始める!エギングエキスパート養成講座 その5



本日のお題;エギの動かし方・応用編

さて今回は、第3回のエギの基本的な動かし方に加えて、別の動かし方、または一連の動作・誘いの

中にスパイス的に組み込むことで、釣果をアップできるかもしれない!エギの動かし方について

扱います。

 「かもしれない」と書いたのは、これによって釣果が「かならず」アップするわけではないからです。

それぞれ有効な分野、場面、状況がありますので、経験を積みながら実釣で自分のものにしていって

ください。


「動の操作」

①ダート
 
 ロッドをエギの方にまっすぐ向けます。この状態から、リールを巻きながら ちょんちょん!と
 
 連続でロッドを煽るのですが、筆者はこの時、リールのハンドルを下に向け、ロッドを横に振ると

 やりやすいと感じています。ロッドを立てて、上に煽る方法もあります。

 いずれのやり方にせよ、ロッドの振り1回に対し、リールを1回だけ巻く動作です。

 どちらかというと、リールの巻きに対し、それに合わせてロッドを振る感じです。

 文章で書くと大変ややこしいですが、リールのハンドルがリールシートに一番近い位置から

 一番離れた位置までの半回転を、ロッドのグリップとリールのハンドルを引き離すように急激に

 回します。ロッドは体のほうに引き付け、リールのハンドルは押し出す感じです。

 この動作によって、エギが跳ねながら左右に頭を振ります。これがダートです。

 広範囲のイカにエギの存在を気づかせることができ、イカを引き寄せることができます。

 何度かのダートの後、必ずエギを沈めて「喰わせの間」を与えましょう。
 
 初めてこの動作をしようとすると、右手と左手の動きが合わず、ぎこちなくなるかもしれません。

 巧くなるには、テレビでも見ているときなどに、ロッドを振りながらリールを回してみる、という

 練習法があります。動きがしっくりくるまで、ぼんやりと回し続けます。過度に操作を意識しなくなる

 ので、無意識のうちに体が覚えてしまいます。

 周年通して、基本となる操作方法です。

 ダート回数や沈める時間、間隔を変えることで、広範囲探索にも拠点攻略にも使えます。

②スラックジャーク

 ジャーク(ロッドを煽る)する前に、糸のたるみを作り(お肌のたるみは気にしない)

 そのたるみを瞬間的に張ります。

 エギを力で跳ねる、というよりは、本当に「糸のたるみをパシッと張る」感じです。

 張った後はすぐさま糸を緩めて送ります。移動距離が少なく、一箇所でネチネチ優柔不断なイカを

 陥とすには有効な方法ですが、反面手返しが悪く、広範囲探索には向きません。

 イカが居ることが明らかな場合や産卵期の藻場などで使用します。

③シェイキング

 これも拠点攻略で多用する方法です。エギを跳ねさせるのではなく、ロッドで小刻みに連続で

 揺すり(強請りはいけませんが)エギをひょこひょこ動かします。底に付けて行うのが一般的ですが

 中層で行うのもイカが迷っている場合大変効果があります。また、藻にわざと引っ掛けて延々ゆすり

 続けるのは、産卵期のモンスターを陥とすのに無類の効果を発揮します。あ
 
 これもゆすりを時々止めて、喰わせの間を与えましょう。

④中層バンピング

 広大なエリアを即チェックできる攻略法です。

 深場攻略用のDEEPタイプのエギを使用します。これを遠投し底を取り、跳ね上げるまでは一緒

 なのですが、フォール(沈める)時間は7秒前後と大変短いです。底付近の中層を7秒間隔で

 ウサギが跳ね回るような感じです。(何てファンタジーな)

 一見めちゃくちゃな攻略法に見えますが、イカの活性が揚がってガンガンアタックしてきますし

 いち早くイカの居所を突き止めることができます。深場のブレイクに溜まったイカの群れを

 ジャンジャン引っ張り出していく強さがこの方法にはあります。

 欠点といえば、基本的にテンションの高い釣り方なので、とても低活性な時はけっこう釣りもらす

 ことがあります。たまにはボトムステイで様子を見ることにしましょう。

 餌がちょろちょろ逃げていくだけで捕らえられないというのは、イカ様にとってもかなり腹が立つ

 様で、アタリの出方も激しく、エギをバキバキにかじられてしまうことがよくあります。

⑤下段ちょんちょんジャーク

 スラックジャークの応用のようなものですが、大型打率がとても高い攻略法です。(2008年2-3月参照)

 ロッドを真下に構え、下に振り下ろすようにちょんちょんと軽くエギを動かします。

 エギの動き自体は極めて地味なので、どちらかというと拠点攻略向きですが、足場の高い堤防などで

 ダートさせたい時や風が強い時などもこの方法が使えます。


「静の操作」

⑥ステイ

 その名の通り、ただ止めておくことです。これをテクニックと呼ぶにはあまりにも…な感じですが

 イカがエギを抱くのは、ほぼステイ中です。であれば侮ることはできません。

 というのも、ステイは単に底に留め置くだけではないからです。潮流を利用して中層で止めることも

 できますし、藻などを利用して止めることも出来るからです。

 実際、イカが多いところであれば、ステイだけでイカを釣ることができます。(もっとも、それを

 ガマンできれば、の話ですが)

 冬場、早春など水温が低く活性が低い時は、ステイの間隔を長めに取ると効果的です。

 また、潮流が自分の足元から沖に流れていくような場合、ラインを張ったままにしておくと

 エギは潮流に引っ張られて沈まず、その場にとどまります。いわゆる「ドリフト・ステイ」です。

 この時に、「シェイキング」などを織り交ぜると中層をうろついているイカに効果があります。

 更に、ちょんと煽ってエギを横に向かせ、潮流を当ててどんどん沖に流していく攻略法もあります。

 
 春のモンスター攻略法のひとつに、「ダート&ステイ釣法」というのがあります。浅い藻場を探し

 次いで手前10m~20mに砂地などの引っかからない場所を見出します。

 ここで、藻場の沖にエギを投げ、あまり沈めずに藻の上っ面をぽんぽんとダートさせてイカを

 誘います。藻に沈めると引っ掛かってしまうので、ここではあまり沈めず、エギを見せてイカを

 誘い出すだけにします。エギの動きを目で追い、さらにその後ろや周りを良く見回します。

 うまくイカが着いてきたら、手前の砂地までイカを誘い出し、そこでおもむろにステイさせます。

 イカがエギを持ち去るまでひたすら待ち、途中で躊躇するようなら軽くチョンと跳ねさせます。

 春の巨大イカを釣るのに大変効果のある方法です。


それぞれの操作法には得意分野と不得意分野がありますので、是非身に着けて、あらゆる状況に

対応できるようにしましょう。

さて、基本的な操作を習得したところで、次回はエギングの「利点」を最大限に活用する方法を

見てみましょう。餌釣りと何が違うのか!?エギングの利点が判れば、ほんの短時間で、餌釣りの

比ではない位釣れまくるようになります!ご期待ください。

                               (鍵師)

 

関連記事